Processingでは標準の統合開発環境であるPDE(Processing Development Environment)を用いることができます。PDEを用いると環境構築の手間が省けるほか、Javaの複雑なクラス定義やメソッド定義、変数の修飾子といったものに一切触れることなくプログラムを記述でき、初学者でも比較的とっつきやすくなっています。ただしPDEはコードエディタとしての機能が貧弱で、リファクタリング機能など最近のリッチなIDEに搭載されているような機能がそもそもなかったりします。
IDEを使ったプログラミングに慣れてくるとPDEでは物足りなくなってきます。特に、大規模なプログラムを作る上では色々とつらいものがあります。
私もIDEに慣れきった身なので今更PDEを使うのは段々つらくなってきました。そこでJava向けIDEの一つであるIntelliJ IDEAを利用してProcessingを書くことにしました。
実際のところそれほど環境構築は難しくありませんが、そもそも初めてだと環境の作り方が分かりません。
幸い、QiitaにてIDEA向けのProcessing開発環境の構築を解説してくださっている方がいましたので、全面的にそちらを参考にさせていただきました。
おおまかな手順としては以下の通りです。
1. 新規プロジェクトを作成する。作成するプロジェクトは普通のJavaプロジェクトでOK(テンプレートなどは選択する必要が無い)。
2. mavenを利用してライブラリを取り込む。org.processing.core:x.x.x を取り込む。
3. src直下にパッケージを作成し、その下に任意の名前のJavaクラスを作成。
詳細は記事を見ていただいたほうが早いというか、自分自身はそういった解説記事が書けるほどの知識や経験はないので...。
実際に環境構築を終えてプログラムを書いている様子はこんな感じ。
このコードは1度書いてボツになったものなので色々突っ込みどころがあるかもしれませんが、だいたいこのような雰囲気で書けます。PDEで書くコードとほとんど同じですが、少し細部が異なります。
同じものをPDEで書くとこんな感じ。
PDEのほうが細部を省略してシンプルに書けます。サッと書いてサッと実行したいときはやっぱりこっち。
開発環境を作るのに一手間かかりますが、IDEAを利用する恩恵もかなり大きいので、Processingである程度大型なプログラムを書く人にはおすすめです。